世の中、「自分探し」が盛んです。かくいうわたしも自分がわからずにさ迷っていた時期もありました。自分は何をしたいんだろう。自分はどう生きたらいいんだろう。そもそも自分ってなんなのだろう。まあ、ようやくその自分らしきものが見えてきたのが、齢60にしてからだからお恥ずかしい限りです。
まあ、人生60年もやっていると朧げながら自分がわかってくるっていうことでしょう。分かれた自然である自分がわかって始めて語れることもあるわけでして、それが今の
わたしの話のつまらなさにも繋がっています。
一言でいうと、わたしはヘドニストです。
ヘドニスムは快楽主義者と訳されますが、アウトドアの作家で有名な田渕義雄さんの『森暮らしの家』(小学館)によれば、人生は楽しむためにあるというような生活態度のことであると言っています。そして、そこでこそ何ものにもじゃまされず、自己発見を仕事に集中できるというのです。自己発見と楽しむためにあるという人生観、まあ、言葉を変えれば瞑想的生活とでも言えるでしょうか? 矛盾しているようですが、矛盾していません。快楽主義と自然主義も矛盾しません。
ソローヴィアン(ソロー信奉者)である田渕さんはヘンリー・ソローの『森の生活』のウォールデンでの森の暮らしを夢見て信州の山に家を建てました。セルフビルドした部分もある家です。
これが、いいんです。薪ストーブとサンルームと石積みに風呂焚き小屋、それにシェーカー椅子と堆肥作成用コンポスト(堆肥)とほんとうに素晴らしい。ソローの建てた暖炉つきの小屋よりはずっと立派です。
そこは、山の家という禁欲的な印象はまったくありません。エコロジーでセルフビルドでスローな家なのです。家作りはある意味完成していません。
わたしが、共感する点はここです。自然に寄り添って成長し続ける暮らし。それが、持続的快楽主義者の心情なのです。
2009/2/28
2009/2/15
全くやることがない、といってもまだできることはあります。そうです。読書です。若い頃それほど読書好きでもなかった身に読書が習慣になったのは、倒れてからのこの10数年です。
集中力がなくなっているので、ゆっくりと読みます。なにごとにも緩慢になったのが、スローライフのいいところ。今年に入って読んだ本のうち主なものです。
1.写真版東京大空襲の記録 早乙女勝元
2.ながい旅 大岡昇平
3.信ずる宗教、感じる宗教 山折哲夫
4.バルセロナ、秘数3 中沢新一
5.貧乏は正しい! ぼくらの資本論 橋本治
6.転生 篠田節子
まあ、1冊を除き、すべてアマゾンのマーケットプレイスで買った文庫本か新書です。全部あわせても4千円ほどです。飲み屋にいったら一晩で使ってしまう金額でこれだけ楽しめたら、ずいぶん得した気になります。
ただ動かなくなるのがタマに傷ですが。

