友人の横川さんに『石蔵の塩』がきれたので一箱注文したら、一緒にグラメーラを送って来てくれた。グラメーラは赤い砂糖と言う意味のインドネシア語らしい。やしの木の一種からとれるらしい。
言われたとおり、ヨーグルトにかけて食べてみた。はちみつ、メープルシロップといろいろ試してきたけれど、グラメーラは格段に美味い。甘さの中に微かな酸味がある。我が家はカスピ海ヨーグルトなんだけど、発酵しすぎたり、固まってしまうことがある。まあ、カッテージチーズになる。水道水をエリクサーで通水しているからのようだ。で、賞味どころを知るのが結構難しいからいつも旨いわけじゃない。ところがこのグラメーラをかけたら、レストランのデザートになった。
インドネシアの森の再生にかけて、商品名を「森のお砂糖」 とするようだ。輸入元である島根の多田さんのパンフを転載します。
————————————————————————–
「森のお砂糖」物語
第1話 珍品見つけた
高級糖蜜で知られるメイプル(楓)シロップと同じく樹木由来のお砂糖が、赤道直下インドネシアはスラウエシ島の熱帯の森深くで、ローカルな食べものとしてひっそりと存在していました。その樹木はアレンといいます。?中山間に入ればアレンの木はいたるところに生えていますが、昔は農家にとってなくてはならない有用な木でした。葉っぱは屋根材として、樹皮は縄になわれ(ここまでは日本の棕櫚の木とそっくり)、樹液からは砂糖がつくられました。ところが今では、屋根はトタンにとって代わられ、縄はビニール紐に変わりました。が、砂糖は白砂糖に押されながらもその独特の美味しさゆえに辛うじて生き残っていました。
このお砂糖はインドネシア語でグラメーラといいます。グラは砂糖、メーラは赤いという意味です。樹液を採取してただ煮詰めるだけで何を加えることも減らすこともありませんのでまったくの自然食品ですが、黒っぽいよりも赤みを帯びたほうが高級とされます。普通に見かけるのはお椀の形をした塊りで椰子の葉などにくるんであります。このままかじってもたいへんおいしいものですが、農家ではこれを溶かしてピーナツと固めたテンテンとゆうお菓子をつくります。わたしの妻がいろいろ試してみたところ、ケーキにはうまみとほのかな香りがして相性がよかったです。また魚、肉じゃがなど煮物もうまみが増しました。とくに好評なのがくだもののヨーグルト和えに彩りとして少しふりかける食べ方です。もちろんヨーグルトは自家製のプレーンヨーグルト、くだものはりんご、バナナ、いちごなど。なにもないときはミカンの缶詰も。
食後の甘いもの欲求を満たしてくれるし、ダイエット食なのにけっこう満腹感も味わえる。砂糖のとりすぎはからだにわるい、だけども甘いものなしではわたしの人生味気ないというひと、森のお砂糖グラ・メラをチョット使ってみてはいかが。
第2話 人口爆発で森が消える
インドネシアの人口爆発はすさまじい。30数年前インドネシアの人口は日本と同じ約1億人でした。それがいまや2億人。学校が足りなくて小中学校はどこへいっても午前と午後の2部制。ひとびとは都会に出るか森を拓いて住み着く以外に?生きるすべがない。急斜面でもところかまわず森の木を切って畑にする。雨が降って土を流す。エンレカン県を流れるサダン川は真っ赤に染まっていた。
清流と緑、水田と森が調和しているインドネシアは美しい、色とりどりの小鳥が飛び交い極楽もかくやありなん、と見まがうばかり。いっぽうではトタンが赤錆びた民家の屋根屋根屋根、赤い川、剥き出しの地面をさらした森。目を疑うようなこの不調和は一体なんだ。
島根県の農業者とスラウエシ島との交流もそういうわけで次第に山奥へと移っていった。乳牛をわずかだが提供して現金収入の道を模索したり、いちごやぶどうの試験栽培を試みている。しかしなんといっても土着の作物に勝るものはない。森が守れて、生計も成り立つものはないか。あった。あった。グラメーラこそこの条件に適う。わたしたちはこれを「森のお砂糖」と呼ぶことにした。
ときあたかも日本では生活習慣病が蔓延し、白砂糖の取り過ぎが骨を溶かすといって缶コーヒー、缶ジュースが敬遠され、お茶ブーム。だが甘いものはこころの栄養として絶対に欠かせない。精白した砂糖でもなくあくの強い黒糖でもなく、ましてや代替甘味料のように健康に不安を抱かせるものでなく、旨みと甘味を兼ね備えた自然食品。そのうえ欠乏すると口内炎が治りにくいとされる亜鉛が微量だが含まれている。これがからだに悪いわけがない。日本人の健康と安全指向にピタリ、しかも熱帯の森を守れるとなるとまずこころある人々につかってもらいたい。わたしたちは現地の農民と日本の消費者の橋渡しをすることにしました。どうかご協力をお願いいたします。
—————————————————————————————
販売を委託された横川さんは『石蔵の塩500g』と同じ500円で売ろうということです。こっちは200gですが。ご希望の方はメールで返信ください。