2006/12/3

建築がかわる伊東豊男さんの仕事

Filed under: wac-wacびと — 有岡眞 @ 16:16:32

友人へのメールを手直ししました。

今朝(3日)の教育TVは面白かった。

建築家伊東豊男さんの仕事を紹介してました。前から注目していた人です。

正方形を回転させてできたランダムに見える構造を屋根の鉄骨にとりいれた期間限定のパビリオンは、手法は札幌で自然食品店をいとなむ「まほろば」の宮下さんが新店舗設計のときに黄金分割比を回転させたのと同じで「エッ」と思いましたね。

来年4月には福岡に「ぐりんぐりん」という公園と建築物が一体になったようなものができるそうです。従来の建築構造で使われる梁構造でも壁構造でもなくて、建物自体が丘になるんです。埋め立て地に盛り上がった構造物がつくられ、その上には草が張られ、現在は造成された公園のようですが、鳥たちが種子を運んできて雑草がはえてくるといいですねと伊東さんはいっていました。

ガラスばりのピラミッドがある札幌のモエレ沼公園はイサムノグチが「公園全体を彫刻にする」と基本設計したものとして知られますが、そことこの福岡の「ぐりんぐりん」は北と南で日本を代表する公園になるのではないかと思います。

伊東さんは結局自然に戻るという質問、「だからといってもう古代の暮らしには戻れない。ビルに暮らしているのを否定できないといっています。コンピュータを使って構造計算でできるようになった世界で、自然を考えているようです。

自然界に直線はありません。その点では伊東さんの仕事はすごいのですが、何でもできるようになったからこそ、わたしとしては形態学は忘れてほしくないというところです。美しいという感覚はそこから生まれてきたからです。

岐阜の「瞑想の森」、Mikimoto Ginza、木の枝が伸びて行くようなコンクリートの壁面構造をもった表参道ビル。ここから建築は変わるのではないかという予感がします。

日本の寺院建築の屋根は「そりむくり」というそうです。あの中心部がむっくり盛りあがり端がそっている屋根で、松岡正剛さんが、『日本という方法』で書いています。確かに日中の違いがわかるところです。この違いが欧米人にはわからないらしく、向こうの人間が撮った映画が、おかしく感じられる一因にもなっています。
松岡さんには「そりむくり」と形態学はどうつながるのか聞いてみたいですね。

わたしの関心はどうして人間や自然がこのかたちになったかという「形態学」なんです。

2006/5/12

共働学舎と宮嶋さん

Filed under: wac-wacびと, 発酵醸造, 日記 — 有岡眞 @ 11:29:45

4月27日に「mame de cafe」で開かれた「炭・石の不思議 イヤシロチを科学する」のレポートを少しずつしていこう。

まず講演をお願いした、宮嶋望さんと共働学舎についてだ。

宮嶋さんは、池袋にある自由学園高等部で放射線物理を学び、渡米、農場で酪農を学んだあと、ウィスコンシン大学で酪農学を修め、帰国。自由学園教師だった父の慎一郎さんが「もっとほんとうの教育を必要としている人がいる」と始めた共働学舎を展開すべく、帯広に近い日高山脈の山のなか、北海道新得町に入植する。廃材を利用してセルフビルドで宿舎を建て、障害者と共生・共働する共働学舎には現在60名が暮らす。

乳質のいいブラウンスイス種を導入。作業の遅い仲間でもできるチーズづくりに取り組む。十勝チーズサミットを開催し、ナチュラルチーズ・コンテストで優勝。昨年は農場で生産されるフェルミエタイプの世界コンテスト「山のチーズコンテスト」で金賞、フランスのシュバリエに認定されたチーズづくりの一人者でもある。

島村菜津さんの近刊『スローフードな日本』でも紹介されている。今回は25~26日とNHKの取材で上京されるタイミングに合わせて、急遽、午後の半日、時間をいただいた。

●山のチーズ・コンテストと共働学舎
どうして「山のチーズ」って呼んだかっていうと、(*金銭に象徴された)経済循環の有利な大都市のようなところからいちばん遠いところでがんばっている人、(*いのちの原点である食糧を)生産しているところで暮している人たちの生活を支援しよう、大地に根ざして生きている人を守ろうというのがそう名づけた理由だそうだ。

(*経済という言葉は「経世在民」からあてられた用語で、循環するすべてのものを意味し、昨今使われているようなお金や株のことだけをさしてる訳ではないと、橋本治が『市場原理は嘘かもしれない』集英社新書 で言っている)

その理念に共感したから「よし参加しよう」ってことになった。
健常な人と違い作業の遅い障害者がいっしょにできることで、付加価値の高い商品をつくろうと考えていて、チーズづくりだ(*小さな生産者、ゆっくりした時間、これぞスローフードの原点ですね)と思って取り組みはじめたとき、フランスAOC会長のヒュベールじいさんから「牛乳を運ぶな」と言われた。「ポンプを使って牛乳を運ぶな」と。

(*宮嶋さんたちは、ヒュベールさんらを呼んで「十勝チーズサミット」をやっている。)
通常のチーズや牛乳だとトレーサビリティができません。どうしてかっていうと、搾乳した生乳を集荷するからです。その間、普通は4回ポンプを使う。うちは 1回しか通ってない。(*ちなみに無殺菌で話題になった「想いやり牛乳」の長谷川さんの工房もこの考えを実践していて、ポンプは1回しか使っていないそうです)

搾乳室とチーズ工場を、傾斜を利用して自然流下させていますが、管を利用しているので遠くてはダメ、それぞれを近づけなくてはならない。ところが保健所の規定では50m離さなければならず、離せと言う。牛舎の雑菌が混入するというのが理由です。で、雑菌が繁殖しないように衛生管理できればいいんだろうということで、炭を埋め、距離23mでつくった。炭埋するとハエが羽化しないんです。
(*炭埋は地中に電池をつくるみたいなことですが、場に微弱な電位ができる。すると腐らなくなる。腐るというのは、電位が無くなった時に起きる現象のようです。発酵と腐敗をわける鍵は電位の有無らしい。電位がなくなると酸化が始まり、腐敗が始まるわけです。死んだら酸化がはじまり、酸化したものに腐敗菌が集まる)
(*宮嶋さんからの問いかけに、腐敗と発酵を分けるのは、好気性の菌と嫌気性の菌ではないのかと質問がありました)

次回は「生死と腐敗」です。このペースでは一週間かかるなぁー。まだ初めの30分にもなってない。

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