金融資本主義っていう言葉は、いつのまにか耳慣れたものになりました。金融っていうのは、多分株取引のことをいうのでしょう。できれば証券とか株に触れずに生きていたいものですが、金融が実態経済に影響を及ぼし、戦争や年金運用にまで深く関わっていると知ったら、触れないわけにはいきません。
「ファシズムと第二次世界大戦を招き、(ロスチャイルドのような)マンモス財閥の独占を全世界に広げ、ついには原子爆弾と水素爆弾という悪魔の兵器を生み出したのが暗黒の日曜日であったわけです。」(『資本主義崩壊の首謀者たち』より)
そもそも、株の市場っていうのがわかりません。株価がどう決まるなものなのか、株の売買なるものが正当なものなのかも知らされないで高額の、少なくとも生活する金とは違う価格の金で信用取引きをしています。
空売りというのがあるそうです。通常、安値で買って高値で売り抜けるのが株をやっている人が儲ける原理だということですが、証券会社から株を借りて売却し、その株が値下がりした時点で買い戻す事で利益を得る株式投資方法の事です。まあ、よくわかりませんが、仮の売り注文を大量に出して株価を下げ、株価が下がって慌てふためいている素人相手に買いにはいることだとすれば、株価は操作できるということになります。
まあ、それほど単純な仕組みではないでしょうが、株の市場というのは、いうなれば、時代劇に出てくる賭場のようなものだと思えば、胴元は巨大証券会社です。胴元は、絶対に負けることがありません。それが、プレーに手を出して破綻したというのが今回のリーマン・ブラザーズじゃないのでしょうか?
2009/7/23
2009/7/10
どういうわけか理由はわからないけれど、こころに深く印象づけられたものがあります。
CMで言うとそれが、カトリスのコマーシャルです。まあ、カトリスかどうか商品名すらはっきりしていないのですが。きっとこのCM見た人もいるでしょう。
場面は小池栄子がタイ風マッサージみたいなのを受けています。そのときマッサージをしているおばさんが鼻歌みたいな歌を歌うのです。
「アタシの彼は~、グゥァテマラ生まれ。蚊にきくカトリス好きだった~。」「生まれ」だったか「育ち」だったかはっきりしませんが、歌を聞いた小池栄子が「素敵な歌ね~」と答えます。それだけです。
シチュエーションも歌も会話もまったく意味不明なナンセンスCMです。ただ、全編スローです。歌もスローです。発音もガテマラではありません。グゥァテマラなのです。アジアを感じさせるのは、このスローにあるのかも知れません。
「手術台の上で偶然出会ったミシンとコウモリ傘のように美しい」はシュールレアリスムで言われる異質なものが出会うときに印象が強くなるディペイズマンという技法ですが、異化効果と言うようです。これを狙ってよく知られたものに『セーラー服と機関銃』がありますね。
それでいくと、マッサージ台の上で聴くグゥァテマラとカトリスの歌は何と言うんでしょうねぇ。アジア的にスローなんだけれど何しろとても印象深いのです。
これをアジア的シュールレアリズムと名付けておきましょうか。