四川大地震で忘れられた感のあるチベットです。
オリンピック聖火リレーでは、連日あれだけ騒ぎが報道されました。メディアは「フリーチベット」のかけ声ばかりでその背景にあるチベットの様子を何一つ報道しませんでした。中国が取材させないとはいえ、異常です。チベットの僧侶の声明を札幌のまほろばの地下できいたとき、そういえば、寺の破壊と虐殺の話をさりげなくしていました。声高にでなくさりげなく悲しそうに、です。ですから、今回の暴動が起きる迄そのことを忘れていたのです。
チベットは1950年に中国人民解放軍による侵略を受け、軍事制圧されました。その際中国人民解放軍は、夥しい規模の寺院の破壊とともに、チベット族の大量虐殺を行ったのです。(このときの様子を篠田節子が『弥勒』という小説にフィクションとして描いています)その後チベット自治区が設置されました。
日本軍の侵略や南京大虐殺を未だに非難する中国が、手のひらを返したしたようにチベットで同じ行為をやっているのです。
1955年 - 1959年に「中華人民共和国政府による併合」に抗議するチベット動乱が勃発し、武力弾圧の結果、十数万人のチベット難民が発生したそうです。
TVや新聞ではあまりにもほんとうの情報が伝わらないため、サイトをチェックしました。
ここを観て下さい。
http://www.tibet.to/mondai/mondai1.htm
つけ加えると、チベットには中国第二の埋蔵量を誇る銅を始め鉛・銀・鉄・リチウムなどのレアメタルが、眠っているといいます。話題になった青蔵鉄道もこれが目当てのようです。西部大開発の一環なのです。
いっぽう、チベット人は伝統的に鉱物採掘を嫌います。土地神を怒らせるからだとされています。(地湧社のPR誌”湧”でチベット文化に詳しい三浦順子氏談)本当に土地神が怒ったのが、今度の四川大地震かもしれません。
チベットの文化と人権の陵辱は工業化に向かう国家の資源戦略なのです。
そこで名刹の僧侶全員がいずこへともなく連行されたり、上記のサイトのように野犬でも狩るかのように殺されているのです。人権抑圧なんてレベルでの話ではないのです。
わたしたちは、何ができるのでしょう?
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