呼吸法にもさまざまあります。ここでとりあげるのは、深くて速い呼吸法。ホロトロピック・ブレスです。
ホロトロピック・ブレス(ブリージング)はスタニスラフ・グロフがトランスパーソナル心理学のなかで提唱した呼吸法で、ロボット犬のアイボの開発者として知られる天下司郎さんがその名をつけた全国ネットワークをやっているので、ご存知の方も多いでしょう。
お産のときのラマーズ法ですすめられるのも多分、このホロトロピック・ブレスでしょう。まあ、そうは言われませんが。言われないのにはわけがあります。
この呼吸法は過喚起を引き起こし変性意識を引き起こすことで知られているからです。トランスパーソナルすなわち個を超える変性意識はナチュラル・ハイによって引き起こされます。ランニング・ハイなどとして知られています。
深くて速い呼吸法を2~3時間続けていると、えも言われぬ気持ちよさに襲われるというのです。かつては、助産婦さんによってとりあげられていたお産が周産期医療にすりかえられました。自然なお産が危険なお産になったのです。
つらくて苦しいと思われているお産が、二度と体験できない至上の快楽と紙一重であるのは『オニババ化する女たち』で話題になった津田塾大教授の三砂ちづるさんも言っています。生と死、苦痛と快楽が隣り合わせになっているのは生の不思議としかいいようがありません。
こうして書いている合間に「山陽道を行く」というNHKの番組で山口県坊府の笑いの会のニュースをやっていました。
抱腹絶倒とか腹の皮がよじれるほど可笑しくて死にそうだなんていいますが、これも深くて速い呼吸です。まあ、2~3時間は続けられないでしょうが。
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